「個人事業主に顧問弁護士ってつけるべき?」
「顧問弁護士は個人事業主に対してどんなサポートをしてくれるの?」
「個人事業主が顧問弁護士に依頼するメリットを知りたい」
個人事業主の人は自身で仕事を引き受けて業務を行なっているため、何かトラブルが起きたときに自身で対処しなければなりません。
状況によっては一人で解決することが難しく、法律に詳しい人が必要になることもあります。
そのようなときに臨機応変にサポートしてくれる存在が顧問弁護士です。
今回は個人事業主にとっての顧問弁護士の存在について、役割やメリットなどを詳しく解説します。
Contents
個人事業主向けの顧問弁護士とは
個人事業主向けの顧問弁護士とは、契約書のリーガルチェックや取引先からのパワハラ、報酬未払い、クレームなどに対する対応について、継続して相談を受けて対処する弁護士です。
上記以外に著作権や知的財産関係など、個人情報にまつわる問題について個人事業主から相談を受けることもあります。
近年、個人事業主として働く人が増えてきたなか、法的に適切に保護されていないという問題が見えてきました。
個人事業主は個人で事業を営んでいる点から、安い報酬を設定されるなど不当な扱いを受けることもあります。
そのようなトラブルから個人事業主を守るために存在しているのが顧問弁護士です。
大きな企業と契約しているイメージがある顧問弁護士ですが、個人事業主でも依頼できますし、個人事業主の心強い味方となってくれます。
個人事業主にとっての顧問弁護士の役割について
個人事業主にとって頼りになる顧問弁護士は、日々業務に就くなかでの様々なトラブルや悩みに対処してくれます。
ここでは、顧問弁護士が具体的にどのような点をサポートしてくれるのか、その役割についてご紹介します。
契約書のチェックや作成
顧問弁護士は、個人事業主が取引先から指示された契約書について、自身にとって不利になる内容が含まれていないかリーガルチェックをしてくれます。
また、取引先から契約書を提示されない場合は、顧問弁護士に相談して契約書を作ってもらい、こちらから提出すると良いでしょう。
契約書がない場合、報酬未払いなどの問題が発生することが考えられるので、トラブルにならないよう適切な契約書にて契約を交わすことが大切です。
クレームやトラブルの相談
個人事業主として取引先と仕事を進めているなかでは、クレームやトラブルが発生することがあります。
クレームやトラブルについても、顧問弁護士に早めに相談しておくと早期解決が期待できるでしょう。
一方、顧問弁護士がいない場合は自身が対処や判断を迫られる形となり、誤った対処や決断をしてしまう恐れがあります。
クレームやトラブルで困っているときは自身で解決しようとするのではなく、顧問弁護士に相談してみましょう。
参照:文化庁 相談窓口等
従業員との間の労務トラブルに関する相談
個人事業主として働くなかでは、従業員との間に労務トラブルが発生するリスクもあります。
特に、残業代の未払い問題、解雇に関するトラブル、パワハラなどは大きな問題へと発展しやすいです。
このようなケースで訴訟となった場合、個人事業主側が敗れ、多額の支払いを請求されるケースが増えています。
支払いを命じられた場合には応じなければならず、個人の生活にも大きな支障をきたすことがあるでしょう。
訴訟に発展しないようにするためにも、普段から何でも相談できる顧問弁護士がいれば早い段階で相談でき、改善や予防を図っていくことができます。
雇用契約書や就業規則の見直し、日々の労務管理などで弁護士からサポートを受け、労務トラブルが発生しないように対策を取ることができるのです。
債権回収に関する相談
債権回収に関する相談も、個人事業主から多く寄せられている案件です。
顧問弁護士がいれば、支払いが遅れ始めた時点ですぐに相談することでスピーディーに対処してもらえるので安心です。
電話などで顧問弁護士に債権回収について伝え、どのように対処すべきかアドバイスをもらうことができます。
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個人事業主が顧問弁護士を利用するメリット
困ったときに相談できる顧問弁護士がいると、個人事業主の人も大きな心配を抱えることなく業務に専念できます。
具体的には以下のようなメリットが期待できるので、詳細を確認して顧問弁護士について検討してみましょう。
法律トラブルの発生を防げる
個人事業主のなかには法律知識に詳しくないまま活動している人が多いです。
しかし、法律について知らなかったというだけで思わぬトラブルに巻き込まれたり、自身が加害者側になってしまうことがあります。
個人事業主は、トラブルが生じたときに全責任を負わなければなりません。
そうなると法律に関するトラブルについては、やはり専門家である弁護士の存在が大きいです。
顧問弁護士がいれば、法律をもとに問題が発生するリスクがあるかを確認してもらえて、トラブルを防ぐことができます。
困った事態に陥らないためにも、顧問弁護士を見つけておくのがおすすめです。
取引先と正しく契約書を交わすことができる
個人事業主は、多くの場合取引先と業務委託契約書を交わします。
業務委託契約書のなかには様々な重要項目が記載されています。
- 業務内容
- 報酬、支払い方法
- 納品方法
- 契約期間
- 納期に遅れが出たときの対処法
- その他トラブルが起きたときの対処法
取引先が作成した契約書は、取引先にとって有利に作られていることも少なくありません。
契約内容を詳しく確認せず取引を行なうことで、後にトラブルへと発展する可能性もあります。
契約書を交わすときは、細かい部分まで確認して自身に不利な内容ではないか、事前に聞いていたことと違う内容ではないか等を自身で調べておく必要があります。
その上でさらに気軽に相談できる顧問弁護士がいることで、業務委託契約書のリーガルチェックを依頼することができます。
顧問弁護士にメールやFAXで契約書を見てもらうことができるので、気軽に相談しやすいです。
修正すべき点についてもわかりやすく提示してもらえるため、自身に不利益な内容がない契約書にて契約を交わすことができます。
別途費用は発生しますが、弁護士に契約書そのものを作成してもらうこともできます。
正しい契約書でもって取引先と契約ができるよう、顧問弁護士がサポートしてくれるのです。
訴訟リスクを回避できる
訴訟リスクを回避できることも、顧問弁護士に依頼するメリットといえます。
個人事業主が訴訟を起こされて訴えられた場合、すべて個人で対応する必要があるので時間や費用面でも大きな負担がかかります。
訴訟内容によっては自宅を差し押さえられるケースもあり、生活面でも不安が絶えません。
そのようなとき、顧問弁護士は訴訟に発展する前にトラブルを早期解決してくれます。
速やかに適切な対応をしてくれるため、訴訟へと発展するリスクを避けることができるのです。
迅速に債権の回収ができる
個人事業主には、納品したにも関わらず報酬を支払ってもらえないという未払いに関するトラブルが起こりやすいです。
債権回収については時効もあり、相手に伝えるタイミングがないまま月日が過ぎていき、法的に報酬を受け取れなくなることもあります。
このような債権の回収についても、顧問弁護士は速やかに対応してくれます。
取引先に内容証明郵便を送ったり、仮差押えなどの方法を用いて、個人事業主に代わって債権回収に努めてくれるのです。
個人事業主が顧問弁護士に依頼する際に発生する費用相場
個人事業主が顧問弁護士に依頼する場合、気になるポイントが費用感でしょう。
法人のときとは異なり、個人事業主の場合は費用が少し安くなることが一般的です。
相場を見ると5,000円~10,000円となっています。
比較的低料金で顧問弁護士に依頼できるので、個人事業主として困っていることがあれば機会を見て相談してみると良いです。
訴訟などに発展した場合は別途費用が発生してくるので、別途費用が発生してくるケースについても詳しく確認しておきましょう。
自分に合う顧問弁護士の見つけ方
個人事業主にとっての顧問弁護士の重要性やメリット、費用相場などを見てきましたが、いざ顧問弁護士を探そうとすると、多くの人がどのようにして探したら良いか悩むことでしょう。
そこで、以下に自分に合う顧問弁護士の見つけ方についてまとめました。
これから顧問弁護士をつけようかなと考えている個人事業主の人は、ぜひ参考にしてください。
費用・プランをチェックする
自分に合う顧問弁護士を探すとき、まずは費用やプランの詳細を調べることから始めましょう。
事務所によって費用に差があり、最近では個人事業主向けのプランを用意しているところもあります。
月額〇万円、相談は月に〇回までなど細かい内容についてホームページに記載があるので、よく確認しておきましょう。
また、土日や夜間などにも相談できるかどうか調べておくと、急な有事にも対処してもらえます。
サービス内容から探す
費用やプランの他、サービス内容から自分に合う顧問弁護士を見つける方法も重要です。
何について相談したいのかを整理し、その内容についてこれまで多く解決してきている顧問弁護士を選ぶと良いでしょう。
以下の点にも注目しながらサービス内容を見ていくと、自身によりぴったりな顧問弁護士が見つかるでしょう。
- 得意としている業種は何か
- これまでにどのようなトラブルを解決しているか
- 自身の事業内容について理解してもらえるか
個人事業主や中小企業の法律問題に詳しいかどうかを調べる
顧問弁護士も、それぞれ得意とする分野が異なります。
個人事業主にとって、依頼してよかったと思える顧問弁護士を見つけるためには、個人事業主や中小企業の法律問題に詳しい弁護士であるかを調べてみましょう。
企業法務に詳しい顧問弁護士を選ぶと、個人事業主として働くなかで発生したトラブルについても適切に対処してもらえます。
顧問弁護士の人柄や相談のしやすさもチェックしてみる
自分に合う顧問弁護士を見つけるためには、弁護士の人柄や相談のしやすさも重要なポイントとなります。
話しやすく、こちらの言っていることに対して理解してくれる、誠実・丁寧に対応してくれるなど、実際に問い合わせてみたときに人柄などを確認してみましょう。
コミュニケーションがとれる顧問弁護士に出会えると、困ったときに躊躇なく相談できます。
普段から気軽に話せる顧問弁護士を見つけておくと、今後も信頼関係を築いていくことができるでしょう。
顧問弁護士との間に信頼関係を築いておくことで、個人事業主側は問題が発生したときにすぐに相談できるし、弁護士側は個人事業主の業務内容について理解が深まるため、問題解決のスピードが更に上がります。
個人事業主が顧問弁護士に依頼するデメリットとは
顧問弁護士は、個人事業主にとって、報酬未払いや従業員との間にトラブルが発生したときに相談できる頼もしい存在です。
一方で、個人事業主が顧問弁護士に依頼する場合、デメリットもあります。
デメリットとして挙げられるのが、費用が発生することです。
確定申告の際に経費として計上できるため、すべての費用を個人事業主が負担するわけではありませんが、費用が発生する点をよく理解しておきましょう。
そのうえで、顧問弁護士を選ぶときに費用面についても細かく確認しておくと安心です。
個人事業主の人は安定して業務に携われるよう信頼できる顧問弁護士を見つけておこう!
個人事業主は、取引先とのやり取りをすべて自身で行なう必要があり、業務量も責任も多い立場だと言えます。
その上で、労務トラブルや債権回収など様々なトラブルに見舞われやすいです。
頼りになる顧問弁護士を見つけておくと、日々の業務に専念でき、万が一トラブルが発生したときにもすぐに相談できます。
一人では解決が難しい、法律に詳しい人に相談したいというときは顧問弁護士をつけるのを検討してみましょう。
個人事業主の顧問弁護士のことなら大阪の弁護士「西横堀総合法律事務所」へご相談を
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