離婚時、子供の親権は夫婦どちらが得るのかという点が大きな問題となります。
子供と離れるのはつらい、一人前になるまでしっかりと育て上げたいと考える親は多く、親権問題が決着するまでしばらく時間がかかるというケースも多いです。
子供のことを第一に考えて決めるべき親権、持つことのメリットとデメリットについてもきちんと理解しておくことが大切です。
ここでは、親権についての基本的な情報と、親権を持つメリット・デメリットについて解説します。
Contents
親権とは?勝ち取るためのポイントについて
親権とは、未成年の子供の養育をし、財産を管理したり、子供の代理人として法律行為を行なう権利や義務のことを指します。
親権をさらに細かく分類していくと、財産管理権や身上監護権などが挙げられ、簡単に言うと責任を持って子供を育てるという内容になります。
離婚時には、親権を夫婦どちらが得るかで大きな争いになることもあり、子供にとって悪影響とならないように決めなければいけません。
では、親権を勝ち取るためのポイントにはどんなものが挙げられるのでしょうか?いろいろな観点から判断していくことにはなりますが、主に以下の点に注意しながら話し合っていきます。
- 経済力
- 子供への愛情
- 代わりに面倒を見てくれる人がいるかどうか
- 学校や自宅などの生活環境
- 兄弟が離ればなれにならないか
- 子供本人はどのように思っているか
- 子供の年齢や発育状況
このような点から、父親と母親のどちらが親権を持つのにふさわしいか判断していきます。
親権を得たいと考えるときは、上記の部分をどれだけ満たせるかが重要なポイントとなるのです。
子供にとって環境が大きく変わってしまわないか、精神面で大きなストレスを与えることにならないかなども考慮しながら、親権について考えることが大切です。
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親権があることのメリットとは?
親権について揉めてしまう夫婦も現実には多く、子供にとって最善の状態に導けるよう話し合うことが求められます。
では、親権があることでどのようなメリットがあるのでしょうか?
我が子の成長を近くで見ることができる
親権を持つメリットといえば、やはり我が子の成長を近くで見守れることでしょう。
朝起きて夜寝るまで、学校や仕事はあるものの、一緒に食事をしたり会話をしたり、何気ない毎日を送ることができます。
子供にとって親の存在は欠かせません。
また、親にとっても、子供はかけがえのない存在です。
いろいろなことができるようになっていくのを近くで見守ることができ、親子で楽しめる時間をたくさん持つこともできます。
親権を持つメリットとして、子供のそばにいられるというのは最大のポイントとなるでしょう。
他方の親の許可を求める必要がない
子供が成長していく過程で、進路や就職などといった岐路に立つときがきます。
そのようなとき親権を持っていると、他方の親に許可を取る必要なく、子供と二人で話し合って決めることができるのです。
別れた相手とできるだけ接触したくないというときにも、安心できるでしょう。
元夫・元妻から子供を守ることができる
離婚に至るまでの経緯は、家庭によって事情が様々です。
虐待や育児放棄、夫婦間でのDVなど、いろいろな状況が挙げられます。
このような点が問題で離婚となる場合、自身が親権を持つことで元夫や元妻から子供を守ることができます。
子供に危害が加わるのを避けるためには、親権を持つことが重要です。
子供を守らなければいけないとなったとき、親権は大きく味方してくれます。
親権がないことのデメリットとは?
親権を持つメリットをいくつかあげましたが、続いて親権を持たないことでどのようなデメリットが生じるのか見ていきましょう。
気軽に会うことができなくなる
デメリットの一つ目に挙げられるのが、子供といつでも気軽に会うことができなくなるという点です。
一緒に暮らしているときはそばにいるのが当たり前であったものの、離婚し親権が相手方にわたると今までのように会うことは難しくなります。
会いたいと思ったら、面会交流という手順を踏んで会うことになります。
親権についてきちんと話し合った結果のことであるため、会う際にも許可が必要なのです。
会う場所を指定されたり時間が決められていたり・・・親権を持たない親にとっては子供と会えるのが限られた時間ということになります。
養育費を支払う必要がある
親権を持たない親は、親権者に毎月養育費を支払う義務があります。
親の収入から月々いくらの養育費を支払うべきか、調停の場で話し合って決めることが多いです。
話し合いの場で決まった金額は毎月きちんと支払う必要があり、滞らないようにしないといけません。
また、会社での扶養手当がつかなくなるため、その点も踏まえて養育費を支払う義務があるということを覚えておきましょう。
面会交流についてきちんと話し合っておくことも大切
親権を持たない親にとっては、日常的に子供と会うことができなくなります。
面会交流という場でしか会えなくなるため、この部分についても夫婦でしっかりと話し合っておくことが大切です。
親権を相手方に譲り、さらに面会交流もできないといったことにならないよう、以下の点に注意しておきましょう。
子供にとっては両親が必要
面会交流と聞くと、親権を持つ親にとっては相手に子供を会わせたくないと思ってしまいます。
夫婦の関係に亀裂が入り離婚となるわけなので、これは自然な流れといえるでしょう。
しかし、面会交流については夫婦のもつれと一旦切り離して考える必要があります。
離婚した場合でも、親子の関係をできるだけ崩さないようにすることが大切だからです。
子供にとっては、父親も母親も必要な存在です。
子供の気持ちや成長過程でのことを考え、面会交流については積極的に取り決めを行なっていきたいです。
面会交流のときのルールも決めておくと安心
定期的に子供と面会をすることは、お互いにメリットがあります。
親権を持たない親にとっては子供の顔を見ることができ、成長を近くで感じることができるでしょう。
子供は、普段なかなか会えない親と会えるわけなので、嬉しく思うに違いありません。
そこで、面会交流のときのルールも決めておくとより安心です。
子供の前で相手の悪口を言うのはやめる、良いところを挙げるようにするなど、お互いで話し合って決めておきましょう。
親権を持つ親は、普段の子供の様子や成長ぶりを相手に伝えることも大切です。
離婚した夫婦にとって、また会うのは嫌だと感じてしまうものです。
しかし、子供に罪はなく、両親を求めるものです。
子供のことを第一に考え、面会交流についてもきちんと取り決めを行なっておきましょう。
親権を持つメリットと持たないデメリットを考え、夫婦できちんと話し合おう
親権問題は、子供のことを最優先に考え決めていく必要があります。
その際、夫婦は親権を持つとはどういうことなのか、どんなメリットがあるのかを考えてみましょう。
一方、親権を持たない側にはどんなデメリットがあるのかも考えることが大切です。
それぞれの状況におけるメリットとデメリットについて知り、どの方法がベストかを考えましょう。
その際、子供の思いにもしっかり耳を傾けるようにしてみてください。
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