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交通事故で歯が折れた!歯が欠損した場合の後遺障害認定について解説

この記事の監修者
大阪市の弁護士「阪倉篤史」

阪倉 篤史 弁護士

大阪市にある西横堀総合法律事務所、代表弁護士の阪倉 篤史です。
「日本一話しやすい弁護士」を目指して、日々研鑽に努めております。
交通事故による歯の後遺障害のことでお困りごとがございましたら、どんな些細なことでもかまいませんので、一人で悩まず、どうぞお気軽にご相談ください。

歯の欠損

交通事故では、身体のどの部位を負傷するかわかりません。
よって、負傷後に後遺障害として残るかどうかによって等級認定なども異なってきます。
ここでは、交通事故で歯が折れてしまったときの後遺障害認定について詳しく解説します。

歯だけでなく、口に関する後遺障害についてもまとめていくので、参考にしてみてください。

 

交通事故で歯が欠損!後遺障害認定はどうなる?

歯が折れた時の後遺障害認定

交通事故に遭った際、大きな衝撃により歯が抜けたり折れてしまうことがあります。
交通事故における歯の欠損とは具体的にどのようなことなのか、また後遺障害認定についても詳しく見てみましょう。

交通事故のときの歯の欠損とは

交通事故のときの歯の欠損は、義歯やインプラントなどを用いて歯を補強しなければならない状況を指します。
事故によって前歯が折れてしまったといった事例も実際にあり、その場合は然るべき治療を受けなければなりません。
通常の歯科治療とは異なり、欠損してしまった歯をどのように補強していくかが、交通事故時の歯の欠損においては重要となるのです。

歯の欠損による後遺障害認定について

歯の欠損は、場所によっては食事や会話をするとき、笑ったときなどに支障が出る場合があります。
治療を受けても元通りにはならないということもあるでしょう。
さらに、歯科で補強をしてもらった場合は、歯牙障害として後遺障害等級を申請することが可能です。
歯牙障害は、後遺障害の10級から14級に認定されるようになっています。
それぞれの等級について、さらに詳しく見ていきましょう。

10級4号 14歯以上に歯科補綴を加えたもの
11級4号 10歯以上に歯科補綴を加えたもの
12級3号 7歯以上に歯科補綴を加えたもの
13級5号 5歯以上に歯科補綴を加えたもの
14級2号 3歯以上に歯科補綴を加えたもの

ここでポイントとなるのが、歯の欠損具合です。
後遺障害として認定されるためには、現実に歯を喪失した、または見えている部分の4分の3以上が欠損した歯に歯科補綴を行なった場合が対象となります。
3本以上の歯が欠損した場合後遺障害として認定されるのが一般的ですが、仮に2本の歯が折れてブリッジを行なった場合、ブリッジを含めて3本以上になるとみなし、後遺障害等級の申請が可能になります。
後遺障害と認定される基準について、状況に応じて適切に判断してもらうことが重要です。

加重障害と併合障害についても理解しておこう

歯の欠損により歯科補綴を行なった歯の数に応じて等級が定まる後遺障害等級ですが、いくつかの注意点があります。
ここでは、加重障害と併合障害について詳しくみていきます。

加重障害

交通事故に遭う前から、すでに虫歯で歯を失っていたり、義歯になっていることもあります。
事故に遭う前から歯科補綴を行なっており、さらに事故にて歯科補綴を加えた場合、事故前と事故後とで歯の本数を合計します。
たとえば、事故前に3本の歯に歯科補綴を行ない、事故後に2本の歯科補綴を加えた場合、合計5歯と計算するのです。
この本数によって後遺障害等級が変わってくるので要注意です。
こういったケースを加重障害といい、後遺障害慰謝料の算定の仕方が少し異なってきます。

併合障害

歯の欠損だけでなく、咀嚼や言語機能障害が残ることもあります。
これらの障害が歯の欠損ではない原因によって起きている場合、併合障害として扱います。

 

口の後遺障害にはどのようなものがある?

口の後遺障害

交通事故では、歯が折れたり抜けてしまうといった事態も起こりえます。
また、歯のトラブル以外に、口に関する後遺障害が残ってしまうこともあり、症状に応じて後遺障害等級も異なってきます。
ここでは、歯に関する後遺障害以外について見てみましょう。

言語障害

歯の欠損や顔面の負傷、あごの骨が折れるなどして、言語機能に障害が残ることがあります。会話がしにくい状況にあり、日常生活に後遺症として残ってしまう場合を指します。

咀嚼障害

歯の欠損や顔面の負傷によって、食べ物をかみ砕くことが難しくなる場合があります。治療しても後遺障害として残るケースがあり、その場合後遺障害等級の認定を受けることが可能です。

味覚障害

頭部や顎の周りの組織が損傷を受け、味覚の感じ方に異変が起きることもあります。味を感じにくい、食べものの味がわからないといった症状が現れ、検査にて味覚が失われているとわかった場合に、味覚障害として認められます。

 

歯の欠損にて後遺障害認定を受けるために大切なこと

歯の欠損を調べる

歯の欠損は、日々の食事や会話、さらには外見上にも大きな影響を及ぼす恐れがあります。
一瞬の事故によって元には戻らない状態になってしまうこともあるでしょう。
その場合には、きちんと後遺障害認定を受け、慰謝料を受け取ることが大切です。
ここでは、歯の欠損にて後遺障害認定を受けるために重要なことについて説明します。

症状固定まで病院に通い治療を続けること

交通事故の後遺障害と認定されるためには、治療を続けたけれど症状が改善されないという症状固定の段階まで治療を行なう必要があります。
きちんと治療を受けたけれど改善されなかったということを証明するためです。
歯の欠損については、歯科で治療を受けてある程度は回復しても完治しないケースがあります。
日々の生活にも影響が出る恐れがあるので、定期的に病院に通って治療を受けながら、後遺障害認定についても視野に入れておくことが大切です。
医師によって症状固定と診断されるまで、治療を続けましょう。

医師に後遺障害診断書を作成してもらう

治療を続けたけれど、これ以上の改善が見られない場合は症状固定となります。
症状固定となったら、次に医師に後遺障害診断書を作成してもらいましょう。
後遺障害診断書を作成してもらったら、次に後遺障害等級認定のための申請に移りましょう。

 

歯に関する後遺障害にて請求できる賠償金

交通事故による衝撃で歯が折れたり抜けたりしてしまうと、その後の生活にも支障が出てきます。
症状固定となり医師に後遺障害診断書を作成してもらったら、歯に関する後遺障害について請求できる賠償金にどのようなものがあるのかも確認しておきましょう。

後遺障害慰謝料

後遺障害として認められた場合、まず後遺障害慰謝料を請求することができます。
等級に応じて慰謝料の金額は異なり、等級が上がっていくほど金額が高くなるのが特徴です。
そのなかでも、最も高い基準にて慰謝料を算定できるのが弁護士基準となっています。

10級4号 550万円
11級4号 420万円
12級3号 290万円
13級5号 180万円
14級2号 110万円

歯の欠損に関しては上記のような慰謝料の額となっていますが、咀嚼と言語機能の両方を失ってしまった場合には後遺障害1級が認められ、高額の慰謝料を請求できるようになっています。
歯の欠損は、外見に自信が持てなくなってしまった、人と関わるのがつらくなったなど精神的苦痛も大きいです。
納得のいく慰謝料を受け取れるよう、弁護士に相談することがベストな選択といえます。

逸失利益

歯をはじめ身体の部位にて後遺障害が残った場合、逸失利益を請求することも可能です。
交通事故の後遺障害によって本来得られるはずであった収入が得られなくなったというとき、請求できるのが逸失利益です。
交通事故に遭う前から働いて収入がある場合に認められる賠償金であり、労働能力喪失率によって金額の詳細が計算されます。
等級に応じて労働能力喪失率は異なり、歯の欠損の場合は10級~14級に該当することから考えると、以下のようになります。

10級 27%
11級 20%
12級 14%
13級 9%
14級 5%

歯の欠損については、この逸失利益において注意点があるので確認が必要です。
歯の欠損によって労働能力が低下するかどうかといった点が問題になるからです。
歯を欠損してしまっても修復することで機能が回復したとみなされ、逸失利益を否定されてしまうケースがあります。
裁判にまで発展した際にも、歯の欠損については逸失利益が認められないケースが多いのです。
一方、歯を修復したことで話しにくくなるなどの障害が残る場合もあります。
仕事の内容によっては、支障をきたす恐れもあるでしょう。
このようなときは、歯の状態や労働能力について慎重に判断する必要があります。
歯の欠損で逸失利益を認められるかどうかは難しい問題です。
そのようなときは、弁護士に相談するというのも一つの手です。

 

歯の欠損で後遺障害の申請を行なう場合の流れについて

歯の欠損は、その後の生活を左右するような後遺障害が残る可能性もあります。
治療を続けたけれど状態が良くならないときは、後遺障害の認定について申請を行ないましょう。申請を行なう流れについては、以下をご覧ください。

  1. 症状固定まで治療を続ける
  2. 医師に後遺障害診断書を作成してもらう
  3. 相手の保険会社または自賠責保険へ後遺障害診断書を提出する

上記のような手続きで申請を行ない、後遺障害に合った等級を認定してもらうことになります。
しかし、認定される等級に不満を感じてしまう人も多く、そのような場合は法律に詳しい弁護士に相談することで、より納得のいく等級を認定してもらうことができるでしょう。

 

交通事故時の歯の欠損による後遺障害等級認定に関する事例

歯の欠損は、事故の状況によって様々です。
歯が折れてしまうこともあれば、一部が欠けたり抜けてしまうときもあります。
ここでは、交通事故によって歯が欠損し、後遺障害等級を認定してもらえた事例についていくつかご紹介します。

歯をはじめとした後遺障害にて13級を認定された

信号無視で走ってきた車に衝突され、自転車に乗っていた被害者は横転してしまいました。
頸椎の捻挫に歯牙破折の怪我を負い、事故から半年経ったときに、保険会社の方から頸椎捻挫の治療費の支払いを打ち切るという連絡がありました。
その後、頸椎捻挫にはまだ治療が必要であること、さらに歯や顔の怪我の治療経過から後遺障害の等級認定を申請しました。
結果、13級5号の等級が認められ、弁護士基準となる賠償金を受け取ることができました。

事故により7本の歯に補綴が加えられ、後遺障害等級の認定も速やかに進められた事例

原付バイクで走っていた被害者の女性は、駐車場からいきなり出てきた車にぶつけられ転倒し、下あごを強く打ち付ける怪我を負いました。
病院では下あご擦過創、頸椎捻挫、腰椎捻挫と診断され、一方歯科では歯根破折、歯牙破折、歯冠破折といわれ、最終的に合計7本の歯に補綴が加えられました。
そして、歯の治療が終わろうとしている頃に、保険会社との交渉に不安が出てきて弁護士に相談されました。
7本以上の歯に補綴が加えられているという点から後遺障害等級は12級3号になり、その後弁護士とともに申請の手続きを行ない、無事に慰謝料を支払ってもらうことができました。
腰椎捻挫においても14級9号が認定され、被害者にとっても安心できる金額を受け取れることになりました。

 

交通事故での歯の欠損、状況に応じて適した後遺障害等級認定を受けられるように

歯の欠損による後遺障害等級認定

交通事故においては、歯の欠損という怪我を負うこともあります。
何本の歯に補綴が加えられたか、歯科での治療状況などから後遺障害等級の認定を行ないます。
加重障害や併合障害、その他口に関する後遺症が残っているかどうかなどによって、等級の認定は複雑になっていきます。
自身の怪我の状況と慰謝料が見合っているかわからない、保険会社とのやり取りに不安があるというときはぜひ弁護士にご相談ください。

【当事務所の交通事故サポート】

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