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従業員の横領・窃盗が発覚!経営者側の対処法を解説

従業員の横領・窃盗が発覚!経営者側の対処法を解説

会社での横領や窃盗、額面や企業の知名度などからニュースとして取り上げられることがあります。
信頼できる従業員を抱え日々経営にあたっている経営者も多いことと思いますが、万が一社内で横領や窃盗が起きた場合どのように対処すれば良いのでしょうか。
窃盗や横領の定義・罰則を知り、会社としての責任、具体的な対処法について解説します。

窃盗、横領の定義や罰則について

窃盗、横領の定義や罰則について

窃盗や横領、自社では起きてほしくない事案ですが、それでも発覚する恐れがあります。
行為に及んだ従業員自身だけでなく、会社にとっても大きなダメージとなるため迅速かつ穏便に事を収めたいところです。
そこでまずは、窃盗や横領の定義・罰則などについて詳しくみていきます。

窃盗

最初に、窃盗に関して定義や種類、罰則などを解説します。

窃盗の定義や種類

窃盗とは他人の財物を盗むことであり、刑法では窃盗罪に値します。
持ち主の合意がなく自分のもののように使用する、自分のものではない物の保管場所を勝手に変えるなどの行為が窃盗に該当します。
いろいろなケースがあるなか、以下の2つの要件を満たしたときに窃盗罪が成立します。

  • 故意に他人のものを盗んだ
  • 他人のものを自分の所有物として経済的用法に従い、これを利用処分する意思があるとき

また、刑法第235条では、次のように記されています。
「他人の財物を窃盗した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役または50万円以下の罰金に処する。」

窃盗には大きく2種類あり、侵入盗と非侵入盗とが挙げられます。
種類によって窃盗の内容が異なるのが特徴です。

窃盗に関する罰則とは

窃盗を働いてしまった場合、刑法にて罰則が定められています。
上記で触れたように、10年以下の懲役または50万円以下の罰金といった内容で処罰されます。
初犯の場合は不起訴処分や罰金で済むことが多いですが、初犯ではなく明らかに悪質である場合は懲役が科されることもあります。
また、窃盗する際に人に暴力を振るったときは強盗罪も成立する可能性があります。

窃盗が発覚する例

今回解説している社内での窃盗に関して、具体的にはどのような現場で発覚することが多いのかも確認しておきましょう。

社内での発覚

窃盗が発覚するケースでまず挙げられるのが、社内で起きる場合です。
職場の備品が盗まれる、工場などに保管されている在庫が盗まれる、社内のロッカーやデスクなどから貴重品が盗まれる・・・など、典型的な例がいくつかあります。
信頼して雇ったはずの従業員が、社内において盗みを働いてしまう、その結果窃盗が起きたとして会社も責任を問われることがあるのです。

取引先での発覚

窃盗は、社内だけで起きるとは限りません。
取引先で発覚することもあり、従業員が取引先で万引き、取引先の備品を盗むなどが実際に起きています。
取引先で窃盗が発覚した場合は、会社の信頼や存続にも大きな影響を与えることとなります。

会社とは関係のない場所での発覚

会社とは関係のない場所で、従業員が窃盗をするというケースもあります。
コンビニやスーパーでの万引き、駐輪場から自転車を盗んだなども立派な窃盗です。
窃盗は、いつどこで起きるかわからないものともいえます。

横領

横領

続いて、横領の定義や種類について確認していきます。
窃盗との違いを理解し、社内で起きたときにどのように対応すれば良いのか考えてみましょう。

横領の定義や種類

横領とは、自分が預かるなどしているものを不法に自分のものにしようとする行為を指します。
他人から預かっている金銭を勝手に使う、これが横領にあたります。
横領には単純横領罪、遺失物等横領罪、業務上横領罪の3つがあり、それぞれ刑法にて詳しく規定されています。

横領の種類懲役・過料
単純横領罪(刑法第252条)自己の占有する他人のものを不法に手に入れること。知人から借りたものを無断で売却した場合などが該当します。5年以下の懲役が科されます。
業務上横領罪(刑法第253条)業務上、占有している他人のものを不法に手に入れること。集金の着服などが具体的な例として挙げられます。10年以下の懲役が科されます。
遺失物等横領罪(刑法第254条)占有を離れた他人のものを不法に手に入れること。道に落ちていた財布を自分のものにするなど。1年以下の懲役または10万円以下の罰金もしくは科料が科されます。

会社においては、単純横領罪や業務上横領罪などが起きることがあります。
会社の資金を保管・管理している従業員が資金を盗んだ場合、窃盗罪よりも重い業務上横領罪が成立することもあります。

横領に対する罰則とは

横領罪には3つの刑法が定められており、それぞれ罰則の内容が異なります。
上記で触れたように、懲役の期間にも差があります。
1年以下から10年以下となっています。
どの横領罪に該当するのかにより罰則は異なり、罪を犯した本人だけでなく周りにも大きな影響が及ぶという点を理解しておくことが重要です。

会社が追求される可能性のある法的責任

窃盗や横領が社内で発覚したとき、従業員本人だけではなく会社にとっても大きなダメージです。
法的責任においては会社も追求されることがあり、どのような内容を問われるのかを知っておくことが大切です。
さっそく、会社が追求される可能性のある法的責任について、詳しくみていきます。

使用者責任

窃盗や横領については、使用者責任が問われることがあります。
従業員が犯した罪であっても、従業員自身に資力がないとみなされた場合は会社に対して損害賠償を請求するというケースがあるのです。
この使用者責任が認められるのは、以下の場合となっています。

使用者責任内容
使用関係雇用の有無にかかわらず、使用者が被用者を指揮監督するという関係であること
事業執行性会社が業務命令したかどうかにかかわらず、職務の範囲内で行為が行なわれたとき

従業員への求償権行使

従業員が窃盗や横領を働き、会社にも責任が生じたとき、会社が被害者に対して損害賠償金を支払うケースもあります。
このとき、会社は従業員に対して、負担した損害賠償金を支払うよう求めることが可能です。
窃盗や横領を行なった従業員が借金を抱えており支払い能力がないとみなされた場合、会社が負担することになります。

窃盗や横領が起きた場合、会社が追求できる責任とは

社員の窃盗や横領は、会社にとっても大きな打撃となります。
営業や取引、今後の経営などにも支障が生じる可能性があり、会社としても何とか立て直したいと考えるはずです。
上の項目では会社が問われる可能性のある責任について紹介しましたが、ここでは窃盗や横領が起きたとき会社が追求できる責任についてまとめていきます。

刑事的責任追及

窃盗や横領は、刑法に基づき罰則が与えられます。
従業員の窃盗や横領は、会社への影響も大きいです。
従業員に経時的責任を追及したい場合は、警察に告訴状を出し、刑事告訴という流れで進んでいきます。
窃盗・横領の内容から判決が下されることになり、悪質かどうかで判決内容が異なるのも現状です。
窃盗などの内容に悪質性が低いと判断されたら、不起訴となります。

民事的責任追及

従業員の窃盗や横領によって会社が被害を受けた場合、不法行為に基づく損害賠償を追求することができます。
直接、財産上の損害賠償を求めることができ、無事にお互い和解ができたときには訴訟などへ発展することなく回復を図っていくことが可能です。
一方、社員が支払いに応じない場合は、会社としては訴訟を検討することになります。
訴訟後も和解が成立しないときは、裁判所からの判決を待つ流れとなります。
訴訟にて解決した際は、社員が支払いをしなかった場合に給料の差し押さえなどが可能です。

窃盗が発覚した場合の会社の対処法

窃盗が発覚した場合の会社の対処法

従業員の窃盗が発覚した場合、会社はどのように対応すれば良いのでしょうか。
会社がとるべき対処法について解説します。

事実関係を確認し明らかにする

まず大切なのが、事実関係をはっきりさせることです。
もし従業員が逮捕されてしまった場合は、本人に直接尋ねることができません。
会社は、従業員の窃盗に関して警察や本人の家族などから連絡を受けて初めて知ることになります。
このとき、速やかに事実関係を確認してください。
事実確認を行なう際は、以下の点を確認します。

  • いつ、どこで、何をどのように盗んだのか
  • 被害者は誰か
  • 窃盗をしたのは業務中かプライベートか

ここで注意しておきたいのが、業務中の窃盗であった場合に会社も使用者責任を問われるという点です。
被害者へ損害賠償金を支払うことになる可能性も出てくるため、事実関係を明らかにする際は細かな部分も確認しておきたいです。
本人が窃盗を認めているときは、冷静に本人の話も聞きましょう。
これからのことについて、詳細も確認しておくと安心です。
従業員本人と話をするとき、誤認逮捕という可能性も0ではありません。
証拠となる防犯カメラの映像などを頼りに、事実関係を明らかにすることも必要です。

被害者に対しての対応

業務中の窃盗であった場合、会社は使用者責任を問われる可能性が出てくるため、被害者との間で和解ができないか対応していきましょう。
訴訟の前に和解が成立すると、事を速やかに解決することにつながります。
被害者との交渉は、いつもうまくいくとは限りません。
会社として大きな責任を問われることも避けたい、できれば被害者と和解をして解決したいと考えるときは、弁護士に相談する方法も有効です。

加害者の処分について

事実関係の確認、被害者への対応までが済んだら、次に加害者の処分について検討していきます。
特に取引先などで窃盗が発覚した場合は、相手先の企業から加害者の処分内容についての報告を求められることになります。
そのため、加害者の処分についても迅速に対応することが重要です。
処分内容には減給や降格、戒告などが挙げられ、なかでも懲戒処分については最も重い処分となるため注意が必要です。
窃盗をするような従業員の在籍は社内風紀上困るという思いからすぐに懲戒解雇を言い渡したとしても、裁判で無効と判断されることもあります。
従業員と会社の両方にとって最善の方法で解決するため、従業員の処分については慎重に検討しましょう。

再発防止策を実施する

社員の窃盗は、法的なリスクが伴い会社にも大きな損害を与えます。
そのため、今後二度と窃盗が起きないよう、再発防止策を実施することが大切です。
監視体制や施錠を強化することを意識し、具体的な策を取ることで窃盗の防止につながります。
監視体制を整える方法の一つに監視カメラの設置が挙げられますが、設置する場所には注意が必要です。
更衣室やトイレなどへの設置はプライバシー侵害になってしまいます。
防犯カメラを設置するときは、社内全体に通知することも必要です。

横領が発覚した場合の会社の対処法

横領が発覚した場合の会社の対処法

続いて、横領が発覚したときの会社の対処法についてみていきます。
大きく、3つの点について責任を追及することができます。

窃盗のときと同じく事実関係の確認から

社内で横領が発覚したときは、窃盗時と同じく事実関係の確認から行ないます。
いつどこで横領が起きたのか、横領の金額についても確認が必要です。
細かい部分を確認し、横領の詳細について事実関係を把握することが、最初に行ないたい会社の対処法です。
具体的には、以下の内容を従業員本人に尋ね、確認してください。

  • 横領を認めるか
  • 横領の時期や回数、金額の詳細について
  • 横領した金銭を何に使ったのか
  • 反省の意思はあるか
  • 横領した金額を返済する思いはあるか
  • 横領に協力した人物の有無
  • 会社以外に横領の被害を受けた人がいるか

従業員本人に確認する際、状況によっては事実が明らかにならなかったり、対処法に困ってしまうこともあります。
その際は弁護士に相談してみてください。
特に以下のような場合は、弁護士に相談することで適切に対処できます。

  • 横領の証拠がなかなか見つからない
  • 横領に該当するかわからない事案が発生した
  • 立件は難しいだろうと警察に言われてしまった
  • いつどのタイミングで本人に状況を確認すればよいかわからない

会社からの責任追及

事実関係の確認ができたら、次に会社で決められている就業規則を元に、従業員の横領についてどう処分するかを考えます。
この就業規則に基づいて責任を追及することを、懲戒処分といいます。
横領については懲戒解雇や懲戒減給が行なわれるケースが多いです。
懲戒解雇のとき、30日前までの解雇予告や手当の支払いが不要な場合があり、退職金の減額や不支給も挙げられます。
また、失業保険の給付日数が自己都合退職と同じ扱いになる点も特徴です。
懲戒減給については、1回の減給額が平均賃金1日分の半額を超えないこと、減給総額が賃金総額の10分の1を超えないことが条件となっています。

横領した従業員に支払い能力がない場合

横領をした従業員に、支払い能力がない場合も考えられます。
横領した分の金額を返還してもらう約束が、果たされなくなります。
その場合は、身元保証書を作成し、身元保証人に対して損害賠償を請求できるという取り決めをしておくことが重要です。
今では多くの会社が入社のときの必要書類として身元保証書を提出するよう、求めているほどです。
また、給料の差し押さえを行ない、横領を行なった従業員にしっかり支払ってもらうことも可能です。

横領の一件について書面にまとめておくことも大切

従業員の横領については、のちにトラブルとなるのを防ぐため、書面にまとめておくことも重要です。
書面には、以下の3点を必ず記しておきます。

  • 横領の事実を認めたという旨
  • 横領の金額
  • 横領した金額を会社に返還すること

支払い誓約書は公正証書にしておくと安心

横領した金額を会社側に返還すると決まったものの、後々支払いが滞ることもあります。
このとき、支払い誓約書を公正証書にしておくことで強制執行が可能になります。
従業員にこの先確実に支払ってもらえるか不安な場合は、弁護士に相談して公正証書を作成しておくと安心です。

再発を防止するため、就業規則の見直しや管理体制の強化を行なう

横領は、会社にとってもマイナスイメージとなり、今後の経営にも影響が出る可能性があります。
そのため、横領が起きてしまったら、再発を防止する対策も取ることが必要です。
従業員の身元保証人を立てておくことの他、就業規則の見直しや管理体制の強化も行なうと、より安心です。
従業員にも、横領をするとどうなるか、真剣に考えてもらうきっかけになります。
横領の心配がない信頼できる従業員を雇うためにも、就業規則の見直しや管理体制の強化は確実に行ないたいです。

社内の窃盗や横領への対策で不安な経営者は弁護士に相談するのがベスト

社内の窃盗や横領への対策で不安な経営者は弁護士に相談するのがベスト

社内での窃盗や横領は、経営者にとって大きなショックを受けるものです。
なぜ信頼していた従業員が窃盗や横領をしたのか、事実を明らかにし、従業員に対しては適切に対処することが求められます。
その一方で損害賠償の問題や裁判へと発展していった際、法的な内容も絡んでくるため対処法に悩んでしまうこともあるはずです。
そんなときは、社内での窃盗や横領などに詳しい弁護士に相談してみてください。
速やかに解決できるよう、弁護士が全力でサポートしてくれます。

従業員の横領・窃盗問題のことなら大阪の弁護士「西横堀総合法律事務所」へご相談を

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この記事の監修者

阪倉 篤史 弁護士

大阪市にある西横堀総合法律事務所、代表弁護士の阪倉 篤史です。
「日本一話しやすい弁護士」を目指して、日々研鑽に努めております。
従業員の横領・窃盗が発覚した場合など社内問題でお困りごとがございましたら、どんな些細なことでもかまいませんので、一人で悩まず、どうぞお気軽にご相談ください。